イシューからはじめよ
仕事で努力が報われない人や人生が楽になっていかないという方は『イシューからはじめよ』という本がおすすめです。
本書は生産性が高い人が何をやっているのか?や優秀な人はどのようなことを考えているのかを書いた本でそのやり方が分かれば誰でも簡単に真似ができます。
本書を書いたのは安宅和人さんという方で東大の大学院で修士をとったりアメリカのマッキンゼーで4年間働いていたり、イエール大学の脳神経科学について研究していた方です。
現在ではヤフーのCSOや慶應義塾の教授や政府のお仕事をしていたりと一人の人間がやれることの域を超えるほどのことをやっています。
本書では生産性を高める方法を教えてくれるのですがこの経歴を見てわかるように生産性の鬼のような人物なのです。
では本書の内容に入っていきましょう。
「解く」前に「見極める」
まず本書を簡単に言うと生産性をあげてたければどの問題を解くかに集中しましょうということです。
では一番気になっていた本書のタイトルでもある『イシュー』とは問題・課題・論点という意味です。
本書で言われていることは課題の設定を最優先にせよということが言われています。
どういうことかというとテストなどで問題を解く力を身につけるよりもどのテストを受けるのかやどういった意図でこの問題を出しているのかを理解しようと言うことです。
特に社会に出たときには最も大切な能力になるのでイシューからはじめることが何よりも大切なのです。
悩むのではなく考える
次に『悩む』と『考える』の違いについて学んで行きましょう。
本書では『悩む』というのは解決しないような内容で頭をぐるぐると汚染される状況で『考える』とは解決策が見つかるような思考です。
つまり、悩むと解決策が見つからず考えると解決策が見つかります。
本書では10分以上考えても答えが見つからない場合は一度立ち止まって休むことが大切であると言われています。
考えて答えを導き出すことが必要なのです。
犬の道
次に努力とイシュー(方向性)で問題の解決をしていくのですがこの時の順番も大切です。
努力先行で仕事を初めてしまうと取り返しがつかないことになってしまいます。
例えばシニア向けの商品の売上が落ちているからと言って若者に広告を出したとしても若者がその商品を買ってくれるとは限りません。
まずは行動をするという戦略を本書では『犬の道』と呼ばれ愚策とされています。
ここでやらなければいけないことは何が原因で売上が落ちているのかや若者に広告を出しても売れるようなストーリーをつけることができるのかが戦略になっていきます。
つまり、新たなイシュー(方向性)をまず決めてから努力をしていくという順番です。
この犬の道を選んでしまうと100点の努力をしたとしても結果はでませんが、イシューがしっかり決まっていれば30点の努力をしても結果が出るのです。
これが仕事ができる人とできない人の大きな違いなのです。
大切なものに集中する仕事術は『頑張らない働き方』という本の中でも紹介されている方法です。
要約しているので読んでみてください。
イシューを分解し、ストーリーラインを組み立てる
次にイシューを決めるにあたっての注意点とイシューの見つけ方について見ていきます。
イシューの注意点
イシューにはパット見でちゃんとしているように見えてだめなイシューもあります。
だめなイシューはスタンスが曖昧です。
スタンスが曖昧というのは仮説がうまく建てられなかったり解決しても何の成果も得られないようなイシューです。
まずはイシューは白か黒かをはっきりさせる必要があります。
いろんな原因があって商品が売れないというスタンスだと曖昧すぎて原因を究明することができません。
一つづつ原因となりゆる箇所を修正しなくてはいけません。
販売する場所が悪いのか?商品自体が悪いのか?値段が悪いのか?価値を提供できていないのか?などスタンスをちょっとずつ変えながら原因を見てけていく必要があるのです。
またイシューをうまく見極めると大きな成果が得られます。だめなイシューは結果が得られません。
解決したとして何が得られるのかをもう一度考えてみましょう。
イシューの見つけ方
イシューを見つけるにあたって大切なことは一次情報を手に入れることです。
一次情報とは本人が生で触れた情報のことで本や動画、ブログなどで見たり聞いたりしたことではなく実際に現地に行ったり体験してみたりしたことであられる情報です。
例えば沖縄の温度をや湿度をニュースで見て来ていく服を決めるよりも実際に行ってしまって現地で買ったほうが外れる可能性は低いでしょう。
実体験は何をするにも大切な情報なのです。
次はイシューに仮説を立てて行きましょう。
情報を集めたら次は仮説を立てていくことが大切です。
仮説は他社に勝つためのロードマップで例えば自社の商品が他社のライバル商品に勝つためにはいろんな情報を見た結果、営業が足りていないのではないか?という疑問を立てます。
仮説をたてることによって次の具体的な一手を打つことができ、更に解決したかどうかのフィードバックを後で得ることができます。
最後にイシューを見つけるにあたって大切なことは情報は8割ということです。
いくら情報を集めたとしても全部正しいとは限りません。
それよりもまずは行動することが大切です。
パレートの法則では8割の点を取るのに2割の力でいいが、残り2割の点を取ろうと思ったら8割の力が必要になるのです。
機動力を上げるためには8割の知識を身に着けたら行動することが大切なのです。
『人生を変えるお金の使い方』という本の中にも動き出す前に知識を得て行動することが書かれています。
8割の知識は必要だけど詰め込みすぎても良くないということが本書でも書かれていてその割合が8割だそうです。
「伝えるもの」をまとめる
最後にイシューを言語化することがとても大切な作業の一つです。
言語化とは文字に落とし込むことによってより明確にしていく行為です。
例えば感覚的に求人をしたいと思って面接をしても相手からは給料や業務内容等細かいことを聞かれたとしてもうまく説明できないかもしれません。
その時は箇条書きでもいいので給料はいくらにするかややってもらう業務内容、営業時間や休みなどを言語化しておくことで相手とのする合わせがうまくできます。
主語や動詞、どこで、何を、どのようにやっていくのかを文章で書いて頭の中を整理していったり、人に話して疑問に思った箇所を聞いてみることによって自身のイシューはより洗練していくのです。
まとめ
『イシューからはじめよ』という本の要約をしました。
本書は仕事で努力が報われない人や人生が楽になっていかないという方に優秀な人がやっていることを伝授するという内容になっています。
本書の内容は課題の設定を最優先にせよということで問題を解く力ではなく、どの問題を解くのかが大切だということが言われています。
イシューを決めてから努力をするという順番を守り、犬の道を選んで無駄な努力をしないようにしましょう。
イシューはスタンスが曖昧だとだめなイシューになってしまいます。
一つずつ問題を解決していきましょう。
いいイシューとは一次情報からの判断で、仮説を立てることができ、情報を8割くらい取った段階で動き始めることができる内容の問題です。
最後に言語化がとても大切です。
文字や言葉にすることでより明確にしていくことがイシューからはじめるために必要なことなのです。
以上