メモの魔力
会社でよくメモを取れと言われるが何をメモすればいいのか分からないという方や仕事でなかなか結果が出ないという方は多いの思います。
実はこのような悩みはメモのとり方に原因があります。
ただ、メモのとり方なんか学校で習いません。
なので逆に一流の人のメモのとり方を知っていればそれだけでライバルとの差を大きく引き離すことができるのです。
今回紹介する本は『メモの魔力/前田裕二』という本です。
この本を読むことで難しかったメモ取りが簡単になり、仕事の全体像を把握することで仕事の効率化や仕事自体の成果を上げることができるでしょう。
本書を書いている前田裕二さんは「株式会社SHOWROOM」というライブ配信や視聴ができるストリーミングサービスを行う会社の代表取締役社長さんです。
また、メディアにも露出がありコメンテーターや本書のような本の著作も行っています。
そんな一流の社長さんが意識していることというのが『メモ』なのです。
本書はだからこそビジネスマンの間で広まり50万部のベストセラーと2019年上半期のビジネス書ベストセラー1位を獲得した実績があるのです。
では詳しい内容について次の章で見ていきましょう。
メモで日常をアイデアに変える
まずメモ取りの結論を言うとA4ノートを用意し、見開きにして右側のページの中央に縦線を引きます。
その見開きの左側に事実(ファクト)を書いていき、右側のページの線を引いた左側に抽象化したことを書き右側に実際の行動を書くのです。
これがメモの魔力を最大限に発揮できる方法で本書で紹介されているメモのやり方なのです。
この3つに分けるメリットについての具体的なやり方は次の章で見ていきます。
まずメモの意味は2つあるということが本書で書かれています。
「メモで記憶ができる」
「メモで思考力が上がる」
があります。
一般的にメモと聞くと忘れないように書き留めておいたり一回では覚えられないような電話番号などの数字や暗証番号の記録に使うことが多いでしょう。
しかし、それは「メモで記憶ができる」というメモの秘められたパワーの一部分しか使われていないのです。
ではメモの能力を最大限に活かし、覚醒させるにはどうすればいいのかというと「メモで思考力が上がる」の部分を使えばいいのです。
本書ではそのやり方が書かれています。
ではなぜ思考力が上がるのかというとメモをするとき必ずしなければ行けないのが『言語化』です。
言語化とはその状態やことを文字にして誰でもわかるようにする行為です。
この自分の言葉に置き換えて抽象化していくことが思考力を上げて行くということです。
例えば映画をや本などを読んで面白かったという感想を持った場合、言語化しないと面白かったという感想で終わりになってしまいます。
しかし、メモの魔力を使い、言語化していくとどのシーンが面白かったのか?や感動シーンはあったか?、過去の作品との対比など思考を掘り下げて行くことができるということです。
前に紹介した『いくつになっても、ずっとやりたかったことをやりなさい』という本の中でも朝に感情や気持ちをA4紙に描いていくというモーニングノートと言うやり方を紹介して来ました。
これも今の自分を言語化することでストレスなく、ずっとやりたかったことができるというメモの魔力を使った方法の一つなのです。
詳しくはこちらを読んでみてください。
ではメモの魔力の具体的な使い方を見ていきましょう。
- メモを書く意味は『メモで記憶ができる』と『メモで思考力が上がる』があります。
- 「メモで思考力が上がる」というのは思考を言語化し、抽象化するためです。
メモは生き方である
まずは最初にお話したとおり、A4のノートを用意します。
そして見開きの右ページの中央に縦の線を書きます。
見開きの左ページは得た情報をそのままメモしていきます。
見開きの右ページの左側は抽象化したことを書き、右側は具体的な転用(行動)を書いていきます。
これが前田さん流のメモのとり方なのです。
一つづつどんなことを書いていくか見ていきましょう。
事実(ファクト)
まずは見開きの左のページに書いていく事実(ファクト)です。
このページは人から聞いた情報やニュースを見て知ったこと、調べてものをして出てきたことなど実際に知ったことを書いていきます。
これが一般的なメモの使い方でしょう。
この事実を書き出すという行為は普段素通りしてしまいがちな情報もメモを取ることによって思い出すことができるという効果もあります。
またメモを取ることで話の流れを構造化することができるのです。
例えば上司から機械の動かし方を教えてもらっている場合、メモを取ることで全体像を把握しやすくなります。
そして上司がどの部分のどこの動かし方を話しているのかが分かりやすくなり、更にメモをしているので後で要所を思い出しやすくできるという具合です。
一般的なメモの書き方のコツはどこに何を書くのかを明確にすることで時系列順や工程順、重要度順など意識して書き、全体像をまず把握することが大切なのです。
上手な人はうまく構造化をして相手が気づけていない本質の部分をうまく引き出すこともできるのです。
これが1つ目のメモの魔力です。
抽象化
次に見開きの右ページの左側に書いていく抽象化についてです。
ここがこの本の肝になります。
抽象化と言われるとなんだかぼんやりさせるのかな?と考える人も多いですがそれは違います。
結論から言うと本質を見抜き、原液を作ることが抽象化の役割です。
抽象化とは事実を一般的な概念に落とし込むことを言います。
つまり、情報を聞いて
「何か言えることはないか?」
「情報を得て気づくことはないか?」
「法則化できないか?」ということを考えるということです。
本書の前田さんも抽象化を使い今のSHOWROOMを作りました。
前田さんが若いときにバンドをやっていたのですが路上ライブで自分が歌いたい歌を歌うよりもお客さんのリクエストを歌ったほうがファンになってもらいやすいということに築きました。
事実としてお客さんの好きな歌を歌うほうがマネタイズという観点からはいいということです。
その法則をアーティストのマネタイズ方法に転用してSHOWROOMを作り、一代で大きくすることができたということです。
つまり抽象化とは本質を見抜きアイディアを作り出すための原液になるということなのです。
しかし、簡単に言うけどその本質を見抜いたり原液を作ることが難しいんじゃないのか?と思う人も多いと思います。
ただ実はこれにはテンプレートがあるのでそれに沿って見つけていけばいいのです。
それがWHAT型、HOW型、WHY型の3種類です。
WHAT型
WHAT型とは文字通り「何?」を考えることです。
事象や考え方を別の名前で呼び直したりします。共通を見つけるということです。
例えば空から落ちてくる水に対して一粒一粒に名前はないがその現象をひっくるめて雨と呼びます。
大きな視点で起こる現象に名前をつけ、法則にする方法です。
HOW型
HOW型とは「どのように?」を考えることです。
事象に対して特徴を考えることで、WHATとは逆で他との差を見つけるやり方です。
他の物とどのように違うから成功できるのかを見つけることがHOW型の特徴なのです。
WHY型
WHY型とは文字通り「なぜ?」を考えることです。
例えば、映画のヒットなどの法則を別の企画に転用することで新たなヒットを生み出すことができるというやり方です。
更に、他のテンプレートに当てはめて行くことで多角的な視野で本質を見ることができるようになります。
転用
最後に転用です。
つまり、抽象化した内容をどう行動に生かしていくのかです。
どのビジネス本にも必ず書いてあることが行動しましょう。
ノートの見開きの左側には情報を得てどう自分の生活に生かしていくことができるのかを考え、書き込んでいきましょう。
これをするのに大切なことというのが自分自身を知り、自分にあった行動を取ることです。
本書で紹介されている内容は自己分析の1000問に答えてみてそこから自分自身を見直してみるということです。
自己分析 1000問が気になるという方は箕輪さんが無料でpdfを配布しているので見てみてください。
- A4のノートを用意し、見開きの右ページの中央に縦の線を書きます。
- 見開きの左ページは得た情報をそのままメモしていきます。
- 右ページの左側は抽象化したことを書き、右側は具体的な転用(行動)を書いていきます。
まとめ
前田裕二さんの『メモの魔力』という本の要約をしてみました。
本書はメモをどう書けばいいかわからないという方や仕事がなかなかうまく行かないという方のためにメモを通じて頭を整理するという本です。
内容はA4のノートを用意し、見開きの右ページの中央に縦の線を書きます。
見開きの左ページは得た情報をそのままメモしていき、右ページの左側は抽象化したことを書き、右側は具体的な転用(行動)を書いていきます。
それぞれ頭を整理し体系的に行動に生かすためのメモです。
以上