【要約】長期積立投資家が読んだ『ファクトフルネス』という本

ファクトフルネス

株式投資などをしていたり、ニュースを見たりすると株価の下落やネガティブなニュースによく遭遇します。

これらの情報を得て世の中はどんどん悪くなっていると思っている方も多いのではないでしょうか?

今回紹介する名著『ファクトフルネス』はこういったネガティブになりやすかったり世界を正しく理解したい人にとっては必読の書とも言えるでしょう

特に最近投資を始めた方で長期投資をしているという方は未来は明るいということに分散投資をしているはずです。

こういった根拠となる物事を数字やデータを用いて解説しているのが本書になるので長期投資家は必読になるでしょう。

ファクトフルネスを読んでいないだけで途中で退場してしまうということもあるかもしれませんので読んでおくといいでしょう。

長期積立投資についてはこちらの記事を見てみてください。

内容

では本書の内容に入っていきましょう。

本書を簡単に説明すると人間は本能的にネガティブな情報を欲してしまうし自分の都合のいい情報を取りに言ってしまう習性があります。

この習性を理解した上で正しい情報を取捨選択する必要があります。

その取捨選択方法について伝えようというのが本書の内容になります。

この本の著者であるハンス・ロスリングさんはこの本の執筆中に末期のガンで亡くなっています。

闘病中はすべての講演会などをキャンセルしこの本の執筆に集中しかきあげました。

つまりこの本が売れることで得られる印税や名誉などを考えず、皆にこれだけは伝えたいという思いでできたのがこのファクトフルネスという本なのです。

あとがきでもこの本を完成させ出版までこぎつけた娘さんや本人の思いが綴られているのですがその中でみなさんが思っていることと真実というのはギャップがあるんだということを言っています。

そのことを正しく伝えたいし世界を心配している。しかし悲観はせずこの素晴らしい地球で生きてほしいということが書かれています。

世の中の本やニュースやその他すべてのメディアは構造上、世間を煽るような情報や売れるためにネガティブな情報を盛り込んだり、犯人を一人に絞ったりと言うように本をどうしたら読んでもらえるかということに注力されています。

特にニュースなどはスポンサーが絡んだりしているのでスポンサーの悪いことはかけなかったりします。

例えばこれをすれば痩せるとか誰かの不倫や都市伝説的なことまたは中国が悪いとか日本はオワコンだなどがよく耳にしますよね。

または戦争、暴力、災害、人災のニュースが大々的に取り上げられます。

もちろんデータを元にとってあるような内容になるのでしょうがそれが真実もしくは切り取られた内容でないかどうかを疑うことも大切であると思います。

本能

ではこういった傾向があることはわかるが人間はなぜそれを信じてしまうのかですがそれは人間には10個の本能があるからです。

  1. 分断本能
  2. ネガティブ本能
  3. 恐怖本能
  4. 過大視本能
  5. 宿命本能
  6. 単純化本能
  7. 犯人探し本能
  8. パターン本能
  9. 直線本能
  10. 焦り本能

の10個の本能です。

これらの本能があることによって世の中は悪くなっていると思ったり、逆に過度に期待してしまったりといった極端な発想や習慣に陥ってしまいがちなのです。

この本で言われているのはこういった人間が古来から持っている本能で物事や事象で見るのではなくデータや統計などを元にして世の中を見てみようという主張です。

そしてそのデータや統計を元に世の中を見ると世の中ってどんどん良くなってるじゃんという結論に至ります。

ただ、データの見方にも注意が必要で特定の部分だけを切り取ったデータであったり自分自身がそのデータを取りに行っていることもあるので偏った見方をしないことが大切ということです。

では今言った結論を元にそれぞれの本能についての詳細と克服ポイントをお話していきます。

分断本能

分断本能とは世界は2つに大別できると思ってしまう本能です。

例えばお金持ちと貧乏人、先進国と途上国、サラリーマンとフリーランスなど人間は2つに分類してしまう本能がもともとついています。

これは物事を単純に考えたほうが楽だし判断がしやすくなるからです。

だから分断して溝を作ってしまうのが人間の本能なのです。

しかしこれは大きな誤解でこの溝というのは存在しない架空のものなのです。

例えばお金持ちと貧困には大きな溝があるように感じていると思いますが一日に稼ぐ所得というのが1ドルという人は世界に10億人いるのですが4ドル稼ぐ人は30億人いて16ドル稼ぐ人は20億人、32ドル稼ぐ人は10億人と4ドルから32ドル稼いでいる人が半分以上というのがホントの現状なのです。

つまりは貧困とお金持ちのどちらかという話ではなくグラデーションがありその中のどの位置に分布が集まっているかということが大切なのです。

これは勉強やスポーツでも言えますし分断して考えがちになってしまうのは人間の本能的な働きなのでグラデーションを意識しながらニュースや情報を得るように気を付けるのが大切なのです。

ネガティブ本能

次はネガティブ本能です。

文字通りネガティブなものの情報を取りに行ってしまったり、ネガティブなものを集めたりする習性や本能のことですね

人間はこれ古来より危険を察知するためにネガティブな情報感度が高めに設計された生き物なのです。

例えば危険な動物が出る場所の共有や毒がある植物などの情報を得ることは命に直結するような習性なのです。

それが現代社会でも本能として生きてしまいネガティブな情報を集めて環境破壊についてや交通事故や飛行機事故について、飢餓で苦しむ新興国の人などを考えてしまいます。

そして人間の特徴として自分の中でドラマを作ってしまうという習性もあります。

悲劇を演出された飛行機事故のニュースを見たり新興国の飢餓で苦しむようなドキュメンタリーを見たりドラマというのは現代人の中で根付いているのです。

こういったニュースを見るとなんでか飛行機事故が怖く思えるし、飢餓出苦しむ人も増えているようように感じます。これがネガティブ本能です。

しかし実際には飛行機事故は80年前まで年間2000件ほどあったのが現在では大小含めて10〜20件程度まで減少しています。

貧困率も20年で半分になり、世界中の1才児の予防接種も現在では80%を超えているのです。

他にも合法的な奴隷や乳幼児の死亡率、HIV患者などは昔に比べて減っていますし、逆にでんきや水の普及率や女性の参政権はどんどん増えてきています。

このように世界はどんどん良くなっているのがデータからはわかるのですがメディアのドラマティックな演出がそのように思わせない報道をしている貯め世界が悪くなっているように感じるのでしょう。

データを自分から取りに行って判断することがネガティブ本能に打ち勝つ方法のひとつです。

恐怖本能

次は恐怖本能です。

恐怖本能とは恐ろしいものに目が行ってしまうという本能です。

先程のネガティブ本能と同じで危険を回避するために、本能的に反応してしまうということです。

具体的には災害などで家が倒壊してしまうのではないかとか考えることがあるかもしれません。

しかし、建築技術や医療の進歩などの発展により災害での死亡率はここ10年で25%も下がっているのです。

これからもどんどん進歩していく分野なので情報のアップデートはとても大切でしょう。

過大視本能

過大視本能とは目の前の数字が一番重要だと思いこむという本能です。

人間は物事の大きさを判断するというのが苦手な生き物で数字をひとつ見せられるとそれを一大事だと感じてしまうというバイアスがかかってしまうということです。

例えば赤ちゃんの死亡者は2016年に420万人でしたと聞くとすごく多く感じると思います。

もちろん痛ましいことですし軽く済ませるような内容ではありませんが実は2015年は440万人で2014年は450万人でした。

さらに1950年は1440万にだったので少しずつ減少傾向にあるのです。

つまり切り取られたデータというのそれが事実であったとしてもは過大視されやすくなんとでも言えるデータになってしまうと言うことです。

最初に赤ちゃんの死亡率が420万人と聞いたときはすごく多く感じてしまうのが過大視本能なので注意は必要ですが比較のデータが有ることによって減少傾向を知ることができるのです。

これは世の中の情報を得るときも重要でひとつのデータで判断するとそれは誘導されている場合が多いです。

その周りの情報を自分で取りに行くことがとても大切でしょう。

宿命本能

宿命本能とはすべてはあらかじめ決まっていると思いこんでしまう本能です。

人間は元から変われないという本能を持っている生き物です。

貧困に生まれたら貧困のままだし、頭が悪かったら悪いままであると思いこんでいる人が多く本能的にそう感じています。

他にも人、国、遺伝、才能、などは決まっているから変われないと思っている人が多いのですがこれは間違っていて変化は常に起こっているのです。

頭は覚えればできますし貧困から脱出した人だって多くいます。

宿命本能は呪縛のようになりやすいので自分は変われることを理解しゆっくりでも変化していることを知ることが大切です。

単純化本能

単純化本能とは世界はひとつの切り口で理解できると思いこんでしまう本能です。

分断本能でもお話したように人間は単純化するのが好きな生き物なのです。

誰しも1つの原因と1つの解を追い求めてしまいます。

例えば貧困に苦しんでいる人はお金を与えれば解決するというように考えてしまったりすることです。

しかし1回お金を与えてもそれがなくなれば貧困に戻ってしまうのでそうやってお金を稼ぐのかや使いみちを教えてあげるなど解決方法はたくさんあるのです。

ひとつの視点だけでは世界は理解できないことが多く解もひとつではないのです。

反対意見

そしてここで言いたいことというのは自分の意見に合わない情報も見ることの大切さです。

例えば営業の人で一日3件しか回れなかった人がタクシーを使えば10件に増やすことができると考えたとします。

営業の人からすると3件から10件に増えるので成功と思いかもしれませんが経理の人からするとタクシー代が多くかかると思うし経営者の立場からするとタクシーを使うことが周りの目や会社の印象に関わると考えるかもしれません。

このようにたくさんの視点から物事を考えることがとても大切で過度に偏ると結果的によくないことが多いです。

特にネット社会で生きている我々現代人はおすすめされたものを見がちな生活を送っています。

YouTubeでおすすめされている情報やtwitterなどでおすすめされる情報というのは自分の思想や考えを賛同してくれる情報ばかりになってしまいます。

これはそういったプログラムで表示されている情報ですしそういったコミュニティに属しているからです。

世の中は単純と思う本能がありそうさせているのでおすすめや賛成意見だけを見るのではないく反対意見や危険性に目を向けることがとても大切なのです。

犯人探し本能

犯人探し本能は誰かを攻めれば物事が解決するという本能です。

つまり原因はひとつでそれをなんとかすればすべて解決すると思ってしまう本能です

例えば環境破壊を止めるために二酸化炭素の排出を制限する法案が世界で可決されたがインドや中国がそれに従わなかったのです。

これを見るとインドや中国が環境破壊に加担していると犯人呼ばわりされていたのですがそものもここまで環境を破壊したのはイギリスやアメリカなどので産業を発達させたせいでもあったりするのです。

つまり犯人を探そうと言っても犯人は一人であるということではありませんし少しずつの原因が積み重なって起こっていることが多いのです。

もう少しマクロな話でも言った言わないなどのは両者に否があり、伝わらない言い方をする方にも原因がありますししっかりと聞かなかった方にも原因があったりするのです。

そして人間は誰か一人を犯人にすることで解決するという本能があるのでまずは自分の否はどこにあるんだろうと考えることが大切です。

それから問題を解決する方法の提案をしていくことで本能的に犯人を探してしまうことを防ぐことができます。

パターン本能

パターン本能は物事をパターン化してしまうという本能です。

宗教や人種をパターンに当てはめてしまう本能のことで差別にもつながってしまうような本能を人間は生まれつき持っているのです。

しかし宗教や人種や文化などはどんどん変化しています。

例えば日本で多く言われえていることとして中国人はマナーが悪いと人種をパターンに当てはめている方が多いです。

しかし、これは成長する国の特有の現象であり実は日本でも高度経済成長のときに同じようなことをやっています。

発展する国というのは水準を急激に上げられてため、悪しきマナーが子や孫世代に伝承されてしまいマナーが悪いまま海外に行きその印象を植え付けてしまうのです。

これは日本も通ってきた道で時間と国際的なルールを知ることで解決してきた道なのです。

つまり所得の水準によってマナーの重要度は変わるので急激に成長してしまうと霹靂を生みやすくなってしまいます。

中国人だからとか肌の色とかジェンダー問題も当てはまることが多いと思います。

異形を恐れるのは自分が無知なゆえです。

直線本能

直線本能とは直線的に増えたり減ったりする物が今後も続いて行くと思い込む本能です。

人口増加がこれに当たるでしょう。

世界の人口は今増え続けています。2021年現在で78億人います。

このまま増え続けると人間の食べるものが減ったり住む場所がなくなったりするのではないかと思うかもしれませんがそうはならない可能性が高いです。

理由は直線的に人口が増え続けることはないのではないかとされていて、100億〜120億人くらいで頭打ちになると予想されています。

先進国は出生率2人位で横ばいになっているのですが新興国は6人とか10人とか大家族になっていることが多いです。

これは国の危険度の違いで先進国は成人になる確率が高いのに対して新興国では成人する確率が低いので多く生んでいるのです。

つまり国の安全度が高くなればそんなに生むことに意味がなくなるため危険な国が減れば大体100〜120億人くらいで推移するのではないかという予想なのです。

焦り本能

最後に焦り本能です。

焦り本能というのはネガティブ本能や恐怖本能に近く焦りに対して感情を持っていかれるというものです。

保険会社や残り何個などのECサイトはこの本能を利用することで商品やものを売っています。

焦ることによって判断能力が鈍くなりますし買わなかったら後悔しそうとか保険を今入っておいたほうがお得など焦らせてきます。

しかし、実際は損得をしっかり考えて買うべきであるしもし他の人に取られたとしてもそれは縁がなかったと諦めることが大切です。

焦っているときは正常な判断ができません。必ず立ち止まり考えるようにして数字やデータを見るようにすることが大切です。

社会問題

また、社会問題なども今なんとかしないと行けないと焦っている方が多いのですが急激な変化というのは社会にとって良くありません。

こうした方がいいというのはわかりますが徐々に変えていくことが大切なのです。

データを見ても貧困や環境破壊、事故などは技術の発展によって徐々に減ってきているのです。

本能的に焦ってすぐに解決しようとせずに考えてベストなやり方を見つけていくことが大切です。

長期積立投資

以上が人間がやってしまう10個の本能です。

私生活の中でもやってしまっていた方も多いのではないでしょうか?

ただこの本能があるからと言ってだめだと言うわけではありません。

本能を利用したり理性的に抑えたりすることによって良い未来を作っていけるという話です。

そして冒頭でも言ったとおりネガティブなニュースで一喜一憂する方も多いと思います。

特に長期株式投資を始めたという方は特に15年とか20年とか積み立ててれば大丈夫と聞いたけどホントかな?と感じる方も多いのではないでしょうか。

そしてネガティブなニュースを見るたびに不安に感じるでしょう。

これは本能的な反応であり本書の言い方をすればネガティブ反応、恐怖反応、焦り反応がでているのです。

この本で終始言われていることというのは『世界は思っているよりよくなっている』です。

貧困の割合も20年で半分になっているし乳幼児の死亡率も下がっているし世界の平均寿命も現在は70歳で災害での死亡率も半分になっているなどデータを見るとこれからも良くなっていくことが予想されています。

この辺の事実を元に投資の判断をすることがとても大切でありメディアや自分の中で作り上げられたネガティブなドラマは後回しで考えていきましょう。

これがファクトフルネスという生き方なのです。

まとめ

ファクトフルネスという本を紹介しました。

内容はニュースやメディアの言っていることを盲信せず、自分から情報を取りに行くことが大切である

そして情報も偏りなく反対意見を取り入れがら総合的に判断しましょう。

世界は良くなっているから悲観しすぎず楽しく行きましょう。という感じです。

この本は長期投資家にとって必読書です。

長期投資家にとって将来が明るいことに投資をしているので詳しいデータを見たいという方は一読してみるといいと思います。

-参考図書-

以上